マンチェスター・ユナイテッドは先日、マズラヒの獲得を発表したが、この移籍をきっかけに、チームの左サイドバックの状況について、各メディアが詳しく分析するようになった。特に『マンチェスター・イブニング・ニュース』は、ユナイテッドが左サイドバックでかつてない難題に直面していること、特にルーク・ショーが長期負傷離脱していることで、この重要なポジションにおけるチームの安定性が厳しく問われていることを指摘した。
ルーク・ショーは2月のルートン戦でハムストリングを痛めて以来、なかなか復帰できていない。昨シーズンのプレミアリーグでの先発出場はわずか15試合と、ファンやクラブの期待を大きく下回った。ユナイテッドでの10年間で、プレミアリーグに30試合以上出場したのは2シーズンだけで、度重なる負傷で先発の座も危うくなっている。
ルーク・ショーの欠場に直面したユナイテッドのイェンス・テン・ハガー監督は、何度かワン＝ビサカとダロットをゲスト左サイドバックとして起用せざるを得なかった。しかし、両選手とも右サイドバックのポジションを得意としており、彼らのカメオ・パフォーマンスはルーク・ショーの抜けた穴を完全に埋めるものではなかった。新加入のマズラヒは、ある程度の万能性は持っているものの、これまでのキャリアでは主に右サイドバックとしてプレーしており、左サイドバックの経験は比較的限られているため、左サイドバックの危機を解決するために彼を獲得したユナイテッドの当初の意図とは異なっていた。
緊急事態に陥ったユナイテッドは、コミュニティ・シールドでセンターバックのリサンドロ・マルティネスを左サイドバックでカメオ出場させ、チームの柔軟性を示すと同時に、左サイドバックのポジションが伸び悩んでいることを浮き彫りにした。さらに、プレシーズンで素晴らしい活躍を見せた若手のハリー・アルマスは、残念ながらコミュニティ・シールドのメンバーには選ばれなかった。
ルーク・ショーは9月のインターナショナルウィーク明けには復帰すると予想されているが、フィットネスとフォームを取り戻すには時間がかかるかもしれない。その間、マズラヒはユナイテッドの左サイドの短期的な解決策となり得るが、ユナイテッドはルーク・ショーの怪我がより永続的に再発した場合に備える必要があるのは明らかだ。
マンチェスター・ユナイテッドにとって、ルーク・ショーは今シーズンが正念場だ。チームのスタメンの座を確固たるものにするためには、健康でありながら自分の強さと価値を再認識する必要がある。同時にユナイテッドは、今後起こりうる怪我や疲労に対処するため、信頼できる左サイドバックの代役を見つけるか、育てる必要もある。
