1980年代から1990年代にかけて、ロトのサッカーシューズは台湾のサッカー選手の必需品となった。当時、台湾のサッカーの試合では、多くの選手の足元に注目する限り、ロトのシューズを目にすることは珍しいことではなかった。今日に至るまで、30代、40代以上の台湾サッカーファンにとって、ロトはとても身近で思い出深い存在であり、今でも一定の人気と影響力を持っている。
ロトのフットボールシューズは前世紀後半の台湾サッカー選手の思い出の品(提供:株式会社ベノイ)
ロトのスポーツウェアとフットウェアの製造は、ウェアのデザインが非常に発達しているイタリアに端を発している。 イタリアにおけるサッカーの深い文化的遺産と、スポーツに参加する人々の多さも相まって、ロトのデザインは常に買い手に寄り添い、快適さと実用性を優先してきた。しかし、アディダス、ナイキ、PUMAといったブランドが台湾の各県や市に独自の実店舗を構えているのとは異なり、ロトは各県や市のスポーツ用品店を幅広く組み合わせているため、ロトが販売するシューズを売るためには、まず協力店を知る必要がある!その結果、今世紀生まれの若者や、最近サッカーに触れたばかりの人たちは、ロトというブランドにあまり深い印象を持っていない......。
とはいえ、ロトは近年、様々なタイプのフットボールシューズを発表し続けており、「SOLISTA」シリーズは、欧米の有名ブランドに比べ、足の前部分にゆとりがある。これは、足の前面がやや広い東アジアや東南アジアの人々がサッカーに取り組む際に、比較的親しみやすく快適な選択肢となり、レジャースポーツはもちろん、低・中強度の競技にも適したロトのサッカーシューズの伝統的なデザインを受け継いでいる。
SOLISTA 700 VI FGモデルのアッパーとボール表面のフィット感(提供:Bernoulli & Co.)
ロトからサッカーシューズ「SOLISTA 700 VI FG」が届いたとき、私はその箱とラベルを見た。Better than your bestという強い要求が込められたこのサッカーシューズは、明らかにロト自身への挑戦である。特に近年は、主要な国際的スポーツブランドが新しいフットボールシューズを発売しており、市場には非常に多くのフットボールシューズが出回っているため、すべてのフットボールプレーヤーにとっての標準的な答えが存在することはあり得ない。
このため、過去100年にわたりイタリアのみならず世界中で数多くのフットボールブーツを発売してきたロトは、最近、やはり多様性に富み、芝生と平らな路面の両方に適したモデルを備えたソリスタシリーズのフットボールブーツを発売した。
最近、SOLISTA 700 VI FGは台湾に導入され、練習や低・中強度の試合に関心のあるユーザーのニーズを満たすことが期待されている。SOLISTA 700 VI FGのアッパーは100%ポリウレタン製で、ソールは100%熱可塑性ポリウレタンエラストマー製であるため、このサッカーシューズの重量を計測したところ、軽すぎるということはなく、軽量性を追求するウイングやストライカーに期待されるようなシューズではなく、頻繁に方向転換する必要があるサッカー選手、特にピルエットやトーションの動きをするサッカー選手に適している。
SOLISTA 700 VI FGは、SOLISTA 100 IV GRAVITY FGやSOLISTA 300 II GRAVITY FGとは違うが、かかとから足首にかけてサーモメルトニットのアッパーを採用している。足の甲にはボールを誘導するための流線型の溝があり、ソールの前面には5層からなるやや三角形の波紋があるなど、通常のサッカー練習や低〜中強度の試合に適しており、これまでのロトのサッカーシューズとの違いはほとんどなく、ロトの伝統的なサッカーシューズであることに変わりはない。
Lottoは長年台湾のサッカーに深く関わっており、台湾のサッカーのソフト・ハードの環境はまだ欧米の先進国には及ばないことを知っている。そのため、ロトのサッカーシューズを台湾市場に紹介する際、ロトは伝統的な練習スタイルとコストパフォーマンスの高いシューズシリーズに重点を置くようにしている。例えば、ここ数年台湾で販売されるようになった、イタリア国旗の3原色をデザインしたサッカーシューズ「LZG VIII 200 FG」は、ロトの他のサッカーシューズよりも価格がかなり高く、ロトのこれまでのサッカーシューズ販売では珍しい動きだった。今回、新北市体育連合会サッカー委員会主催の第111回新北市合同サッカー大会にロットが協賛したため、筆者はソリスタ700 VI FGサッカーシューズのテスト体験の相談を受けた。
ロトがサッカークリート「SOLISTA 700 VI FG」を発表(提供:ベルヌーイ株式会社)