JBはまだ8節を残しており、最後のストレートロードに入ったといえる。直接昇格、昇格プレーオフ出場権獲得、そして降格の可能性まで見えてきた今日、日本第2のビッグトレンドの現状を見ていこう。
FC横浜が直接昇格を決める
昨シーズン、日本プロリーグの最下位に降格したFC横浜が、今シーズンの日本リーグ2部では開幕以来、他リーグをわずかに引き離して首位に立っている。第34節までにFC横浜は勝ち点を67に伸ばし、3位の岡山緑キジとの勝ち点差を10にまで広げており、直接昇格の可能性は高い。
FC横浜の陣容は、人間国宝の中村俊輔が名を連ねるほか、渡辺千善、伊藤翔ら名だたる選手が名を連ね、スター性があるが、フィールドでのパフォーマンスとなると、小川航基を挙げざるを得ない。身長185cmの25歳のセンターフォワードは、今シーズン爆発的な活躍を見せ、逗開Bで33試合に出場して20ゴールを挙げ、逗開Bの得点ランキングのトップに立っている。小川は過去に全年代の日本代表を経験しており、来シーズンもチームに残るようであれば、日本プロリーグに昇格してもその活躍から目が離せない。
FC横浜と勝ち点2差の2位につける新潟スワンズは、最後にJLFに出場したのが2017年だっただけに、今年昇格できればファンを沸かせることは間違いない。新潟スワンズはJLBでは2位に甘んじているが、得失点差の比率ではFC横浜を上回っており、上位に食い込むのは至極妥当。
また、新潟スワンズには龍舞之、千葉和彦、高木善朗などJLF経験者が多く在籍しており、大阪フライングフットのユース育成システム出身の元中国代表・高聖の息子、高雄陽も今季はチームに在籍している。24歳となった現在も新潟スワンズの中盤の大黒柱であり、昇格した来季も新潟スワンズの主力になると見られている。
プレーオフ昇格争いは頭から崩れる
昇格プレーオフの3位から6位までの争いは、上位2チームよりもはるかに激しい。規定によれば、Jリーグ2部のクラブは昇格プレーオフに参加する前に有効なJリーグライセンスを保有していることが義務づけられており、3位の岡山緑雉から10位の町田沢井谷まで、すべてのクラブがJリーグライセンスを保有しているため、予選ラウンドを免除されることはない。
JLF出場経験のない岡山緑キジは、現在勝ち点57で3位につけており、6位の大分三上とは勝ち点5差。昇格プレーオフへの出場権は比較的確実なだけに、岡山緑キジの熱烈なファンもJLF出場のチャンスを心待ちにしていることだろう。岡山グリーンキジンズに所属する地元選手のほとんどは知名度が低く、チームを引っ張るには多くの外国人選手が必要だ。バックラインにはオランダの名手ヨルディ・ビャルグス、中盤にはAFLで豊富な経験を持つスティーブン・モック、前線にはブラジル人シュートストッパーのティアゴ・アイヴスとオーストラリア人ウインガーのミシェル・ダーキーがいる。 ティアゴ・アイヴスは長年アジアでプレーしており、今シーズン14ゴールを挙げている。
シーズン当初は高い評価を得ていた仙台ヴィクトリアだが、現在は岡山緑雉に勝ち点2差の4位につけており、最近は4連敗を喫しているため、昇格の可能性はすでにかなり低く、プレーオフ圏内をキープすることが今の最大の目標であることは間違いない。仙台ヴィガットには梁勇基と遠藤康という2人の国際的なベテラン選手がいるが、当面の注目選手は富樫敬真と中山倫堂で、彼らは開幕戦で合計23ゴールを決めている。 仙台ヴィガットの得点数が日本2部リーグでトップクラスであることは不思議ではないが、プレーオフ圏内をキープしたいのであれば、チームは守備力を向上させる必要がある。
熊本ロアッソ、大分三信、長崎光星丸の九州トリオは5、6、7位を占め、勝ち点差はわずか3。昇格プレーオフの出場権を争うにせよ、九州の地位を争うにせよ、この3チームが上位を争うのは間違いない。今季、JCからJBに復帰した熊本ロイヤルズは、当初は降格の守護神と目されていたが、昇格争いに加わる可能性が出てきたのは大きなサプライズ。 メンバーの中にいる高橋利樹は、今季すでに12得点を挙げている24歳の地元出身ゴールスコアラーだけに、今後の成長がどうなるかに注目したい。
今季、日本プロリーグから降格した大分三心は、「腐った船に釘は3本」とも言えるが、日本B降格後も一定の戦闘力を保っている。 長くセンターフォワードを務めたベテランの長澤純が今季9得点を挙げ、当面のチーム得点王となったことに加え、8月末で名古屋ホエールとの契約を解除し、国内トップストライカーの金崎夢生が加入したこともあり、これからの攻撃力に期待したい。
2019年シーズン開幕からJリーグからJリーグ2部に降格し、過去2シーズンは昇格プレーオフ進出を逃している長崎小瀬丸は、今シーズンも昇格プレーオフ進出を目指し奮闘する。長崎光星丸は今シーズン、32試合で39ゴールしか奪っておらず、攻撃力としては弱いが、幸いにも失点は33にとどまっており、まだバランスの取れた結果を残している。ブラジル人ストライカーのエディ・ガルズーニョは今シーズン、とりあえずリーグ戦で10ゴールを決め、長崎金星丸の得点のほとんどを占めている。
最後尾の4チームは脱出を試みている。
2部降格のルールは比較的シンプルで、下位2チームが来季も2部へ直行する。沖縄のFC琉球は現在勝ち点29だが、2位の岩手・盛岡千鶴とは勝ち点1差、3位の大宮リス、4位の群馬・草津温泉とは勝ち点2差しかなく、2部降格組の明暗はまだ大きく分かれている。
群馬草津温泉はJBでは常に降格予備軍で、昨シーズンは最下位5位で降格を免れただけだった。今シーズンも元浦和レッドダイヤモンズの小関剛監督が指揮を執っているが、一向に改善される気配はない。今シーズンの群馬草津温泉の得点数はJリーグ最少の25点で、シーズン終了時にこれを上回るのは難しいだろう。オールターフのチームが奇跡を起こしてくれることを祈るばかりだ。
最下位3位に沈む大宮リスも、かつてはトップリーグの雄の一角を占め、Jリーグ2部上陸後も降格対策の心配をすることはほとんどなかった。 しかし、ここ2シーズンの成績が一変し、前節に続いて今季も残留争いに苦戦を強いられることになりそうだ。戦力的には大宮も決して悪くはなく、菊地俊介、矢島慎也、泉澤仁、川田篤成はJリーグ2部でも力のある選手なので、彼らがパフォーマンスを上げさえすれば、大宮の降格は比較的楽観できるのではないかと思う。
予想通り、JB昇格組の岩手盛岡センズルは今シーズン、降格争いに巻き込まれることになった。 得点は少ないが失点はJB最多のチームなのだから、降格の渦に巻き込まれるのも無理はない。岩手盛岡センズルは外国人選手が少ないとはいえ、パフォーマンスは平凡で、地元選手の質の低さも相まって、首位のFC横浜を撃破したとはいえ、それも束の間のことで、降格守護神への道は今後も茨の道だらけだと思う。
FC琉球は沖縄では常に多くのファンに支えられてきたが、昨シーズンの好調ぶりから今シーズンは尻すぼみになるとは予想していなかったファンも多かったと思う。 今シーズンのFC琉球は11引き分けと、得点力という点ではアキレス腱があった。しかし、7月にガーナ人ストライカー、アダム・サリーが加入してからは攻撃力が向上し、この得点王は6試合に出場して3ゴールを挙げている。これは降格阻止への道を歩むFC琉球にとって重要な生命線と言えるだろう。
タイトル争い、昇格プレーオフ、そしてプロテクトのレベルに関係なく、今のところ状況はかなりタイトなので、残りのシーズンの展開を知りたければ、JBの関連ライブ放送に注目することを忘れずに!
今週のJFLライブストリーミングスケジュール:
9月10日 17:30 川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島 ケーブル 604/664
9月10日 18:00pm 横浜マリノス vs 福岡ホーネッツ ケーブルテレビ 601/661
9月10日 18:00 大阪チェリーブロッサム vs 鳥栖サンドストーン ケーブルテレビ 605/665
9月11日12時 北海道・札幌丘珠堂 vs 磐田ヤマハケーブル605/665
今週のサンデーBのライブストリーミング配信時間: