ジルピアの側はチームの状態も体力も比較的下側で、現在のリーグ戦2戦の中下位との対戦は1勝1引き分けにとどまり、僅差の勝利は1勝だけで、攻撃側のチームはまだ挽回する時間が必要であることが分かる。
エールディビジの他チームに比べ、欧州カップ戦の予選を1週間後に控え、2週連続の2連戦となった。 オランダリーグのトップクラスに位置するトゥエンテを相手に、実力差からすれば楽勝のはずだったが、1点差という僅差での勝利に終わった。第2戦では、選手のフィジカルコンディションを調整するはずのチームが、非常に保守的な戦術をとり、一時はトゥエンテに抑え込まれ、レッドカードをもらう場面もあったが、なんとか勝利に持ち込んだ。
昇格争いのライバルであるクレモナ相手に2失点を喫した開幕戦の後、イタリアーノ監督は明らかにチームの守備のセットアップに力を注いでいるが、その一方で攻撃陣の統合はまだ進んでおらず、チームはやや軽装になっている。その主な理由は、チームの主力ウインガーであるゴザレスがシーズン序盤でまだフィジカルコンディションを調整しきれていないこと、代役で先発したイコネがまだチームのシステムに馴染んでいないようであること、そして試合数が多くなっていることも相まって、イタリアーノ監督が前線の候補を選ぶのが難しくなっていることだ。
ミッドウィークに試合があったため、チームはあまりローテーションしておらず、それよりも期待されているのは、ヴェローナから新加入のバラックだ。バラックはウイングとしてもフォワードとしてもプレーでき、他のフォワードの選手とはタイプが異なるが、チームに長く在籍しているわけではないので、彼がどのような変化をもたらすのか見る価値はある。
ジルピアに比べ、ナポリのほうはスタッフも充実しており、ここ2試合で5-2、4-0と大勝しているため、メンバー変更はない。
気になるポイントはもちろん、ロシア・プレミアリーグの最高峰でプレーしてきた21歳のグルジアの若手--クヴァラツヘリアが、ワイ・Aにパラシュート移籍してきたことだ。意外にもウォームアップ・マッチから好調で、最初の2戦でも3ゴール・1アシストと、チームの左ウイングの代役としては申し分のない貢献をしている。ただ、やはり1、2回戦の相手はそれほど守備が強いわけではなく、今節はジバイアと対戦して本当に中堅クラスのチームと顔を合わせることになるが、同じレベルを維持できるかどうかは注目に値する。
また、ダークホースの若手とは別に、最近加入した3人組、ストライカーのシメオネ、ウイングのラスパドリ、ミッドフィルダーのンドンベレがローテーションで出入りし、どのような変化をもたらすのかにも注目したい。
試合開始3分、ナポリのMFアングイッサがボールを奪い合うためにクアルタを踏みつけ、危険行為として即座にイエローカードをもらった。というのも、アンギッサはナポリの中盤と後方、特にフィジカル対決において非常に重要なバリアであり、この早いカードはナポリにとって時限爆弾となったからだ。