ソン・ジョンホの場合、罪を認めるまでのスピードが不可解だった。獄中で自暴自棄になり、鬱病に苦しんでいたため、救いを求めるために頭を下げて罪を自白せざるを得なかったと彼は述べている。彼は拘置所の恐怖を描いた。冷たい窓、マイナス25度にもなる室温、唯一の慰めとしての冷たいシャワー。しかし、彼はサッカー選手としてのキャリアを守るために、ある軽微な犯罪の容疑に屈しなければならなかった。韓国側から許しを請うために他人の信用を失墜させ、同情を買おうとしているのではないかという憶測も多い。しかし、ひとつだけ紛れもなく言えることは、自由を失うことへの絶望であり、それが彼の素早い告白の核心だったということだ。
孫軍浩に起こったことは、李鉄、陳秀源、杜肇才らが自由を失ってすぐに完全な自白をした理由も示している。自由を失うことは、人間の本性に大きな打撃を与える。絶望に包まれると、人は屈しないことが難しくなる。陳秀源を例にとると、彼の後悔の念は溢れんばかりであった。"もし本当に後悔の薬があるのなら、私は自分の命と引き換えにしてもいい。""二度とこんなことはしない"。このような心のこもった言葉を聞くと、人間にとって自由がいかに大切なものであるかがよくわかる。
