
昨年カタールで開催されたワールドカップの華やかさは、カタールのサッカー界をひときわ輝かせ、サウジアラビアの影を薄くすることに成功した。中東サッカーの覇権を取り戻すため、サウジアラビアのコンソーシアムは今年、ヨーロッパのトップ5リーグに多額の投資を行い、サッカーのスーパースターを多数招聘した。 ジッダを本拠地とするナショナル・フットボール・クラブは、サウジ・サッカー協会の重要な支援対象として、チーム誘致の焦点となっている。現在、代表チームはイングランド・プレミアリーグから、リバプールのブラジル人ストライカー、フィルミーノ、マンチェスター・シティのアルジェリア人FWマフレズ、ニューカッスルのフランス人FWサン=マクシミンの3人のスーパースターの招聘に成功している。
これら3人のスーパースターの加入は、間違いなくジェッダ・ナショナルズのフロントコートの強さに質的な飛躍をもたらし、来シーズンのサウジアラビアリーグ優勝の強力なライバルとも目されている。 しかし、これらユーロリーグのスーパースターの加入に伴い、ナショナルズは、昨シーズンの中国スーパーリーグのゴールデンブーツ、マルコム・マルコムが今年初めにチームに加入したばかりであるなど、何人かの選手がチームを去るというジレンマに直面しなければならなくなった。 昨年、マルコムは河北から中国1部の武漢三鎮に移籍。最初のシーズンで11ゴールを挙げ、武漢三鎮の中国1部リーグ優勝に貢献した。 昨シーズン、マルコムは武漢三鎮の攻撃陣の中心となり、リーグ戦26試合で27ゴールを挙げ、中国スーパーリーグの得点王に輝いた。 武漢三鎮の中国スーパーリーグ優勝に貢献したマルコムは、今年の初め、思いがけず450万ユーロという破格の金額でジェッダ・ナショナルに移籍した。しかし、サウジアラビアでのマルコムのパフォーマンスは理想的なものではなく、得点王としてプレーすることはできなかった。 フィルミーノの加入によってマルコムはチームでのポジションを失い、サウジアラビアリーグで良いパフォーマンスを見せられなかったマルコムを不安にさせている。サウジアラビアのスポーツメディアによると、代表クラブはマルコムをプレミアリーグにレンタルバックすることに興味を持っているという。 現時点では、マルコムが武漢三鎮に戻る可能性は低そうだ。先月、三鎮はヘッドコーチを交代させたが、新監督の高邁は高飛車な戦術を好まない。 今シーズンの中国スーパーリーグで首位に立つ上海ハーバーの方が、マルコムの成長ニーズに合っている。スペイン人ヘッドコーチ、ハビエルの戦術システムでは、前線で相手にプレッシャーをかける高いセンターフォワードが不可欠だが、オーストリア人センターフォワードのピンコはハビエルの戦術システムにフィットせず、チームの後釜となった。 マルコムを獲得できれば、上海港のフォワードラインは絶対的な制空権を手にし、その強さは山東泰山と肩を並べることになり、今シーズンの中国スーパーリーグのタイトル獲得に重要なウェイトを加えることになるのだが...。










