スペイン2部リーグ第36節が終了した4月25日未明、エスパニョールはホームでラス・パルマスに4対0で勝利し、2位のマジョルカを抜いて勝ち点6差でリーグ首位の座を固めた。しかし、待望の中国人選手、ウー・レイは試合中ベンチで無言のまま過ごし、その様子に多くの国内メディアやファンから不安とため息が漏れた。
この試合で呉磊は20戦連続スタメン落ちという記録を更新し、ベンチ入りしてもシーズン通してここまでわずか2ゴール2アシストと、かなり限定的なパフォーマンスしか見せていない。昨シーズンのバルセロナでの素晴らしいパフォーマンスは言うまでもない。現在、スペイン代表のフォワードラインは、デ・トマス、エンバーバ、プアードでしっかりと占められており、ベンチでもモレノ監督は、もうすぐ30歳になるウー・レイよりも、若手のメレンドやディ・マタを起用したがる。
このような苦境を前に、『北京新報』は、スペイン勢はリーガエスパニョーラ復帰という目標に近づきつつあるが、呉磊の状況は不安定になり、監督やチームメイトの中での彼の地位は徐々に疎外されていると指摘した。2部リーグで苦戦を強いられている呉磊が、来シーズンのリーガ・エスパニョーラでさらにチャンスが少なくなることは想像に難くない。十分な出場機会を得られないのであれば、代表チームでの呉磊の状況も心配になってくる。
今シーズンの成績が芳しくないにもかかわらず、サッカー日本代表のヘッドコーチである李鉄は呉磊の状況を注視している。来月30日、代表チームはワールドカップ第40回大会の対戦相手であるグアムとホームで対戦すると報道されている。その時、呉磊はスペインから代表チームを応援するために帰国する予定であり、呉磊が1年半ぶりに帰国するのもこの時が初めてである。
今年3月、FIFAは早くもワールドカップ出場にふさわしい選手トップ10を選出し、中国の呉磊がオランダのセンターバック、ファン・ダイク、ウェールズのウインガー、ベイルとともにリスト入りしたことは特筆に値する。今回の呉磊の復帰が、サッカー代表チームのワールドカップ切符獲得に貢献することを願ってやまない。