セリエAの頂上決戦が中立地ローマで幕を開け、フィオレンティーナとインテルが王者の戦いを繰り広げる。戦術面では "紫百合 "の戦力とベンチの厚みがやや劣るようで、得点源のルカ・ズヴェルティの凡庸なフォームが攻撃力に一定の影響を与えている。ディフェンディング・チャンピオンのインテル・ミラノはカップ戦の経験が豊富なので、決勝では慎重になるはずで、得失点差2.5の方が無難かもしれない。(HOYテレビ77、ケーブル661、601で木曜午前3時から生中継)。
先週行なわれたUEFAヨーロッパリーグ準々決勝2ndレグでは、120分の激闘の末にバサウリを破り、決勝進出を決めた。先日のリーグ戦ではトレドと1-1で引き分け、ニコラス・ゴンサレスらスター選手を退場させたものの、ベンチの層は明らかにインテル・ミラノには及ばない。また、得点源のルカ・ズウィットがケガから復帰したものの、今月はまだ1ゴールと調子が上がらず、明らかにベストの形を見出せていないだけに、この試合も軽率な行動は禁物だ。
一方、前回リーグ王者のインテルは2年連続でセリエ・カップ決勝に進出し、先週のUEFAヨーロッパリーグ決勝ではACミランを破り、先のセリエ・スーパーカップでも優勝しており、間違いなくカップ戦の達人になっている。インテルには負傷者が多いものの、ナダル・マルティネス、ディスコ、ルカク、ズア・クンゴリアなど、前線には多くのオプションがある。しかし、シモン・シュチェツキ監督はカップ戦で堅実に戦う必要性を知っており、過去6回のUEFAノックアウトマッチで1失点しか喫しておらず、今年のセリエAでの法定4試合でも2失点以下しか喫していない。インテルもまた、この試合では安定性を追求することが予想され、得失点差が2.5以下の方が安全な選択肢となりそうだ。