今年はトーナメント・シーズンのピークではないとはいえ、5月のU20ワールドカップを筆頭にエキサイティングな試合が目白押しで、ファンにとっては暑い夏を乗り切るのに十分な盛り上がりを見せている。名将マスカラーノ率いるU20アルゼンチン代表は、決勝トーナメントで不本意な敗退を喫した後、開催国として奇跡の復活を遂げ、嬉しいサプライズとなった。特筆すべきは、このチームがU20ワールドカップで最多優勝回数となる6度の頂点に立ち、マラドーナやリオネル・メッシといったサッカー界の巨人を輩出していることだ。今大会、彼らはリオネル・メッシからバトンを受け継ぎ、新たなサッカー王を誕生させることができるだろうか。
また、6月にはルーマニアとグルジアが共催するU21ヨーロッパカップが開幕する。今大会は出場チームが16に増え、さらに熾烈な戦いが予想される。グループCではU21ドイツ代表とU21イングランド代表が対戦し、火花が散りそうだ。近年、国際大会での成績は芳しくないが、ドイツU21は過去3回のU21ヨーロッパカップで決勝に進出し、2度の優勝を果たしている。今大会でもタイトルを死守したいところだろう。
オーストラリアとニュージーランドが共催する女子ワールドカップも7月に開幕する。2連覇中のアメリカ女子サッカー代表は、グループステージ第2戦でオランダ女子サッカー代表と再戦することになっており、この対戦が注目されることは間違いない。近年成長を続ける女子サッカーイングランド代表は、2年連続で準々決勝に進出し、前回の女子ヨーロッパカップでは初優勝まで果たした。彼女たちは今年、その成功の上に立ち、アメリカ女子サッカーチームの覇権に挑むことができるのだろうか?