ワールドカップ・グループEの大混戦となったドイツと日本の一戦は、サッカー選手の小兵にふさわしい劇的な戦いとなった。ハーフタイムに1点をリードされたものの、日本は後半に奇跡的な逆転劇を見せ、ドイツに2-1で決定的な勝利を収めた。日本代表を率いる森保一監督は、ドイツリーグでプレーする選手を巧みに先発させ、「ドイツ対ドイツ」の戦略で後半に戦術を調整して勝利を収めた。
ドイツ代表のキャプテン、ネウアは、試合前に約束していた差別に反対するレインボーの腕章をつけず、国歌斉唱のときも普通に振る舞った。しかし、先発メンバーの集合写真では、11人全員が口を手で覆い、FIFAに無言の抗議をした。
試合序盤、ドイツは積極的に攻撃を仕掛け、日本は素早いカウンターに頼った。わずか7分、日本の伊東純也が右サイドから正確なパスを送り、前田大然がゴール前でシュートをつかんだが、効果的な脅威を形成するには少々リスキーすぎた。その後、ドイツは強力な攻撃を仕掛け、ガムジのシュートは権田修一に防がれ、左サイドを突破したダビド・ラリンは蹴り倒され、ドイツに12ヤードのPKを与えた。しかし、ハーフタイム間際にザビエルがゴールに迫ったが、オフサイドの判定でゴールは認められなかった。
後半に入ってもドイツは攻め続け、キナビは右から高い打点のシュートを放ち、ジェンド・ジェーンは至近距離からのシュートでポストを叩き、リードを広げることができず、ドイツの敗戦の責めを負うことになった。日本は3人の交代選手の活躍で同点に追いついた。三鷹薫が左サイドからクロスを上げると、南野拓実が惜しいシュートを放つが、これは新井場がはじき、75分にはフライブルクのMFドン・ヤストシが追加点を挙げ、1-1の同点に追いついた。 そして83分、日本はボヘンのストライカー、浅野拓磨が突破し、角度のないところからシュートを放ち、2-1で逆転に成功し、勝ち点3を獲得した。