国際移籍市場が再開されてからのJリーグチームの誘致合戦を振り返ってみると、7月の移籍市場は9月2日に幕を閉じた。しかし、多くのJFLクラブは期限前補強を試みている。今日は、この2ヶ月間の各チームの移籍のハイライトを紹介しよう。
マリナーズ、スリーアローズ、アントラーズ:それぞれのタイトルへの道
日本プロリーグの首位争いは熾烈を極めている。ミッドウィークのサヨナラで川崎フロンターレが首位に返り咲いたものの、そのすぐ後ろには横浜マリノス、サンフレッチェ広島、鹿島アントラーズが控えている。タイトル争いの緊張感とは裏腹に、4チームの移籍戦略は異なっている。
一時首位に立つ川崎フロンターレは、新戦力を入れず、代役の塚川高英と田邉秀人をそれぞれFC東京と千葉・市原にレンタルするなど、堅実なやり方で2ヶ月間のタイトル防衛を続けている。鬼木達哉監督は現在のチームに自信を持っている。
横浜マリナーズは移籍市場において比較的目立たない存在であり、MF桐山梓之介はJリーグのモンテディオ山形にレンタル移籍し、ブラジル人FWネマトスはバークレイズ・プレミアリーグのポメラニアンから加入した。ネマトスは移籍前にポルトガルのモリレンスでプレーしており、試合経験は豊富だが、横浜マリナーズに加入してからはまだ出場機会がない。
スキッピー監督率いるサンフレッチェ広島は、変貌を遂げた。タイトルを争うために、チームは8月中旬にキプロスのゴールスコアラー、スディリオを獲得した。入団前にブルガリアの強豪ルドガルダスで名を馳せたスディリオは、前節のさくら大阪戦で早速ゴールを決めており、サンフレッチェは良い選手を獲得したようだ。
タイトル争いで比較的消極的な立場にある鹿島アントラーズは、この夏、大きなスタッフの入れ替えを行った。得点王のエゼキエル・植田はヨーロッパに渡り、ヴェルナー監督は解任され、クラブのスター選手である岩政大樹が後任となった。ミッドフィルダーのズアン・アイラヌは大阪フライヤーズに売却され、ナイジェリア人センターフォワードのエリッキがベルギーのビショットVAから加入した。
中位チーム:それぞれのマインドセットで準備万端
柏レイソルとセレッソ大阪には大きな補強はなく、浦和レッドダイヤモンズはフライング・ヤンノーのサイドバック、バイ・ライ・レンシェンを獲得した以外は特に動きはなく、ロドリゲス監督はチームに満足しているようだ。
FC東京はこの夏、永井謙藏と高萩洋次郎という2人のベテラン選手を放出し、ブラジル人センターフォワードのボノ・ウヴィニとの契約を解除するなど、多くの選手を入れ替えた。新戦力としては、塚川高英が川崎ストライカーから加入し、ブラジル人センターフォワードのレックス・フィリッポがスポルティングからレンタル移籍してきた。レックス・フィリッポは、スポルティングからレンタル移籍してきたブラジル人センターフォワードで、ギリシャのキリトで半シーズンプレーし、8ゴールを挙げている。
名古屋ホエールズはこの夏、斎藤学、阿部浩之、金崎夢生らベテランが戦力外通告を受け、大幅な戦力変更を行なったが、新戦力は若手ではなく、名木亮太、永井謙佑ら30歳を超えた選手もいるだけに、その布陣調整の謎は不可解だ。
清水ハートビートは監督交代後、徐々に調子を取り戻しつつある。銭桂司や北川航也といった選手が復帰し、ブラジル人センターフォワードのレックス・フェリペが加入した。 ギリシャのキリトで半シーズンプレーし、8ゴールを挙げたゴールスコアラーは、チームに活力を注入することが期待されている。
ダウンサイド・チーム:首位にとどまるために火力を強化
福岡ホーネッツと磐田ヤマハの勝ち点差はわずか6。降格圏内にとどまるため、川下のチームはこの夏、攻撃陣の強化に力を入れ、一日も早い上位進出を目指す。
フライヤーズ大阪はこの夏、マンチェスター・シティのFW細野亮太郎と鹿島アントラーズのFWズアン・エラヌを獲得し、李アンデルス・ペンリーナとアンデルセン・ベルトランがサポートに入った。チームはここ4試合で2勝2敗、5得点を挙げており、補強効果は目覚ましい。
チェラティン不在で火力が大幅に低下した北海道のゴンザガ札幌は、攻撃力強化のために韓国人センターフォワードのキム・キンヒを獲得した。京都イモータルズはブラジル人FWアレンカリオスとFWプロンポアを獲得し、攻撃力アップが期待される。
神戸ビクトリーはモンテネグロ人センターフォワードのステファン・ムゴサと若手MFのマフェ・オコナを獲得し、元日本代表MFの小林祐希もチームの攻撃力と守備力を向上させるためにこの夏に獲得した。
以上のことから判断すると、今夏は多くのチームが成績向上のために補強を積極的に誘致している。タイトル争いも降格争いも混迷を極めているJリーグだが、補強活動を経てリーグ戦の順位も大きく変動することだろう。ファンの皆さん、残り試合にもご注目ください!
今週のJFLライブストリーミングスケジュール:
9月2日18:30 北海道札幌ゴンザガ対大阪サクラ ケーブルテレビ601/661
9月3日 18:00 FC東京 vs 横浜マリノス ケーブルテレビ601/661
9月3日 18:00 湘南バイマ vs 川崎フロンターレ ケーブルテレビ602/662
今週のサンデーBのライブストリーミング配信時間:
9月4日 17:00 栃木SC vs 群馬草津温泉 ケーブルテレビ601/661
9月4日18:00 熊本ロイヤルズ対大宮リス ケーブル602/662