世界的な流行が徐々に緩和され、ヨーロッパの列強は夏のアジア大会を再開した。
富を築こうとする
ツアーリーグ1の巨人、パリ・サンジェルマンは夏に日本を訪れ、川崎フロンターレ、浦和、ガンバ大阪のJSL3チームと親善交流を行った。今日はこの3チームの試合を紹介しよう。
2022.7.20 川崎フロンターレ 1:2 パリ・サンジェルマン
日本代表が7月末に東アジアカップの最終節を控えているため、JFLは代表チームのために道を空けなければならなくなった。その結果、巨人には欧州の強豪と親善試合を行う機会が与えられ、川崎ヴァンガードはパリ・サンジェルマンに挑む最初のチームとなった。
ビジターチームのパリ・サンジェルマンは、ジムラ、キリアン・ムバッペ、ネイマールという3人のスター選手を擁し、ホームのファンの熱狂的な応援もあって、東京国立競技場には64,922人の観衆が押し寄せた。また、この親善試合の魅力は、その後の東アジアカップの日本対中国戦の7.9%を上回る9.2%のテレビ視聴率にも表れている。
川崎ストライカーズは、日本代表として東アジアカップに参加している谷口彰悟、山根吉則、脇坂泰斗の主力3人を欠いているが、チェン・ソンリョン、車屋仙太郎、鎖岱鋼、安藤大芽生、親昭博らが先発メンバーに名を連ねており、侮れない強豪だ。サンジェルマンに関しては、上記3人のスター選手以外に、シャジオ・ラモス、キアンルッキ=ドンナルンマ、マルキン・ハースも先発メンバーに名を連ねており、来日チームは非常に強いと言える。
サンジェルマンは今大会、ガデアが監督を務めており、選手たちは当然、新監督に勝つためにピッチで全力を尽くした。試合序盤、サンジェルマンは主導権を握り、川崎ストライカーズのゴール前に何度も脅威を与えたが、ムバッペのハーフボレーをブロックするなど、すべてチョン・ソンリョンに防がれた。川崎の守備陣は消極的で、時折カウンター攻撃に頼ってゴールを脅かすことしかできなかったが、マルシアーノもシャイアン慎太郎もシュートをドンナルンマの指に通すことはできなかった。
前半中盤、サンジェルマンは攻勢を強め始めるが、ムバッペのシュートはまたも鄭成功に防がれ、マイスのシュートもシャイナに阻まれる。32分、サンジェルマンはついに均衡を破る。アシュラフからのパスをペナルティーエリア右側で受けたメイスが右足でシュートを放つと、ボールはDF鄧麗翔平に当たって方向が変わり、ネットに突き刺さったが、鄭成功はセーブできなかった。サンジェルマンは1-0とリードしてハーフタイムを迎えた。
後半、サンジェルマンはムバッペとネイマールを同時に交代させ、先発メンバーの一部を退かせた。川崎ストライカーズも友則圭と山川和也を交代させ、試合中にチームワークを高めようとした。試合再開直後、交代出場の瀬口がサンジェルマンのペナルティーエリア内で絶好のチャンスを得たが、ノーマークで放ったシュートは高すぎた。
後半、サンジェルマンの攻撃はスローダウンしたものの、より質の高いものとなり、数少ないチャンスを生かしてリードを広げることに成功した。後半13分、メイズが左サイドバックのズアン・バーネットと左サイドでコンビを組み、後者のクロスを交代出場のカリムンドゥが合わせてゴールに押し込み、サンジェルマンは2-0とリードを広げた。
2点リードで迎えた後半、サンジェルマンはメズら先発メンバーを下げて引き離しにかかり、川崎ストライカーズは徐々に試合の主導権を取り戻して攻め続ける。後半38分にも瀬月がゴールを狙ったが、交代出場のキーパー、セルヒオ・ラモスにはじかれた。 そしてコーナーキックから瀬月が左サイドからクロスを上げ、交代出場の山川和也がヘディングで決めて川崎ストライカーズが1-2とリードを戻したが、そのままのスコアで敗れ、サンジェルマンは日本への遠征を勝利で飾った。
2022.7.23 浦和レッドダイヤモンズ 0:3 パリ・サンジェルマン
その3日後、パリ・サンジェルマンは埼玉2002ワールドカップ・スタジアムに場所を移し、同じくJFLの伝統ある強豪、浦和レッドダイヤモンズと対戦した。ホームチームの浦和レッドダイヤモンズは常に熱狂的なファンを持っており、このホームゲームもビジターチームの魅力と相まって、61,175人のファンがスタジアムに集まり、熱狂的な雰囲気に包まれた。
この試合のサンジェルマンのスタメンは、やはりムバッペが中心となったとはいえ、メイズとネイマールが離脱し、逆にキロ・ナバス、マゴ・ワラタヒ、シャラビア、モウル・イカルディら国際色豊かな選手が先発し、戦力はやはり悪くない。一方の浦和レッドダイヤモンズも、西川周作、酒井宏樹、伊藤淳史、カールソン、関根貴大ら主力が先発に名を連ね、主力不在の心配はなく、戦力は侮れない。
試合開始から3分も経たないうちに、浦和レッドダイヤモンズは敵陣の不穏な空気に乗じて攻撃を開始した。ストライカーの松尾祐輔がペナルティエリア内でロングパスを受けたが、ケイロナバスの正面を突けず、強く抑えられてシュートは枠を外れた。
次々と挫折を味わったサンジェルマンは、徐々にポジションを安定させ、試合の主導権を握り始める。 ムバッペも個人技で何度も浦和レッドダイヤモンズのディフェンスを突破し、観客全員の血が騒ぐ。16分、ムバッペとモロ・イカルディが前線で連動し、ムバッペがペナルティエリア手前のシャラビアにパスを出すと、サンジェルマンは中央から先制点を決め、1-0と優位に立った。
浦和レッドダイヤモンズは、前半半ばに松尾祐輔がボックス内で至近距離のチャンスを得たが、サンジェルマンのキーパーに阻まれた。36分にはムバッペの独壇場となり、左サイドでカールソンをかわしてボックス内に侵入したフランス代表FWが、角度のないところから西川周作の正面で右足シュートをネットに突き刺し、リードを2-0に広げた。浦和レッドダイヤモンズは前半終了間際にも小泉慶穂が至近距離からチャンスを作ったものの、ケイロ・ナバスが抑え続け、サンジェルマンは2-0とリードを広げた。前半
後半に入っても浦和レッドダイヤモンズはあきらめず、点差を縮めようと積極的にプレスをかけ続けた。 後半から投入されたオランダ代表のシュートストッパー、ペク・ライエン・レンシェンが江坂任のロングパスからスムーズなシュートを決めたが、またしてもケイロ・ナバスに阻まれ、点差を縮めることはできなかった。
サンジェルマンはその後、メイス、ネイマール、セルヒオ・ラモスを投入したが、キリアン・ムバッペも交代させたため、ホームのファンはピッチ上の三極を同時に見ることはできなかった。交代選手を投入したものの、サンジェルマンは2点のリードにあまりプレッシャーをかけ続けなかったため、浦和は攻勢を強めることができたが、後半20分にマドゥ和明がニアポストで得た絶好機を再び生かせず、シュートは交代出場のキーパー、セルヒオ・ラモスに阻まれた。
しかし、サンジェルマンの方がはるかに強く、試合を支配していないときでも、時折質の高いシュートを放っていた。後半30分、左サイドバックのヌノウェンディス・アレクサンドルからのクロスを中盤からメイズが叩き込み、これをペナルティーエリア内で若手のカリムンドゥが合わせて今遠征2点目となるゴールを決め、サンジェルマンは3-0とリードを広げた。
浦和レッドダイヤモンズは3点をリードされながらも、その後もゴールを狙い続けたが、サンジェルマンのディフェンスを突破することはできなかった。この試合の2人のスター、メイズとネイマールは試合終盤になっても手を緩めず、ホームのディフェンスに脅威を与え続けたが、結局は無駄だった。試合は3-0で終了し、サンジェルマンは日本遠征での2連勝を飾ったが、ホストの浦和レッドダイヤモンズも負けてはいなかった。
2022.7.25 ガンバ大阪 2:6 パリ・サンジェルマン
その2日後、パリ・サンジェルマンは再び関西に移動し、市立吹田サッカースタジアムでガンバ大阪と親善試合を行った。開催地のガンバ大阪は、今シーズンの日本プロリーグでの成績が芳しくなく、守備の要であるクォン・グンウォンが韓国との東アジアカップ最終節に参加するため欠場している。
サンジェルマンは今回の日本遠征で絶大な人気を示したが、ガンバ大阪との親善試合も同様に満員だった。リーグ・アンの巨人はムバッペに代えてサラビアを起用し、メスとネイマールとの攻撃的トライアングルを作り、3バックはセルヒオ・ラモス、マルキン・ハース、パイサノ・ガンベティが軸となった。一方、開催地のガンバ大阪は地元選手中心の布陣で、ブラジル人MFドハンのみが先発に名を連ね、三浦銀太、倉田秋、鈴木武蔵、押野僚太郎といった主力がスタメンに名を連ねている。
これまでの2試合の傾向通り、開始直後から主導権を握ったサンジェルマンは、ガンバ大阪のゴールを脅かそうと何度も攻撃を仕掛け、ミース、サラビア、ネイマールがシュートを放つが、いずれもガンバ大阪のキーパー、東口順昭に防がれてしまう。素早いカウンターを武器とするガンバ大阪も時折攻撃を仕掛け、サンジェルマンのゴールを脅かしたが、ドンナルンマのガードをくぐり抜けることはできなかった。
28分、サンジェルマンはメイスのシュートが東口順昭に阻まれるも、サラビアが追加点を挙げ、ついに均衡を破る。このゴールから2分も経たないうちに、サンジェルマンは再びゴール前に攻め込むチャンスを得た。ペナルティーエリア左側でネイマールがフェイクの転倒と疑われるシュートを放ち、ペナルティーキックが与えられると、ブラジル代表FWは自らナイフを持ち込んでゴールを決め、サンジェルマンは2-0とリードを広げた。
ガンバ大阪は2点のビハインドを背負っても諦めず、そのわずか1分後に黒川慶介がニアで決めて1-2としたが、前の2試合と同様、ガンバ大阪のバックラインの問題が後半に露呈。後半15分、ネイマールがオフサイドを抜け出し、東口順昭をかわしてワンタッチシュートを放ち、無人のネットに突き刺し、サンジェルマンは5-1で勝利した。
ガンバ大阪は3点のビハインドを負いながらもあきらめず、ホームのファンの熱い声援に応えようとしていた。後半25分、交代出場の右サイドバック柳沢大夢がペナルティエリア内でグラウンダーのパスを殺すと、交代出場の山見大斗がゴール前で最もシンプルな仕事をこなしてゴールを決め、ガンバ大阪は2-5に追いついた。
試合後半、サンジェルマンは徐々にスタメンを退けていったが、後半15分に投入されたムバッペは、それでもガンバ大阪のバックラインを寄せ付けず、何度も個人突破でホームチームのゴールを脅かし、最後は試合終了4分前、ガンバ大阪のペナルティエリア内でフランス人選手がPKをもぎ取り、ムバッペが自ら決めて6-2でチームの勝利を決定づけた。
今回の日本遠征を総括すると、パリ・サンジェルマンは3試合で11ゴールを挙げるなど、ピッチ上でのパフォーマンスは素晴らしく、スター選手も多かったので、現地の日本のファンも満足したのではないだろうか。JLFの3チームはいずれも敗れたが、ピッチ上でのパフォーマンスは印象的で、試合を大いに盛り上げた。世界的なスター選手と対戦する貴重な機会であり、3チームの選手たちは大きな収穫を得たと思う。
今週のJFLライブストリーミングスケジュール:
7月30日 13:00 北海道 札幌ゴンザガ vs 名古屋ホエール ケーブルテレビ 601/661
7月30日 18:00 横浜マリノス vs 鹿島アントラーズ ケーブルテレビ 601/661
7月31日 17:00 清水ハートビート vs 鳥栖サンドストーンケーブル 601/661
7月31日18:00 浦和レッドダイヤモンズ対川崎フロンターレ ケーブルテレビ605/665
今週のサンデーBのライブストリーミング配信時間:
7月30日 17:00 FC横浜 vs 岩手盛岡千鶴ケーブル 602/662
7月31日 18:00 金沢セビガン vs 秋田ブルーライニングケーブル 602/662