国内選手の国際舞台への進出は、常に懸念されてきた。しかし、地元サッカーのレベルの高さゆえ、トップリーグに進出した選手はおろか、実際に留学の道に踏み出した選手もほとんどいない。海外留学の噂が出ると、必ず話題になる。今や国内選手の留学ブームは、呉磊や李磊ら先達が一斉に出国した栄光の時代と比べると、とっくに下火になっている。主力リーグでは、トルコ・スーパーリーグでプレーする呉少忠という若い国際選手がいるくらいで、出場機会はほとんどない。それ以外の選手たちは、縁の下の力持ち的なリーグで奮闘しているか、下位リーグで低迷しているかのどちらかであり、他の選手たちの模範となることは難しい。
新世代の国際的プレーヤーの中で、戴冠軍(ダイ・ウェイジュン)は間違いなく、主流リーグでの活躍が期待される数少ない国内プレーヤーの一人だ。イングランドのユース・トレーニングキャンプを卒業した戴偉軍は、中国に帰国後、すぐに年齢以上の力を発揮し、サッカー代表チームの先発MFの一角を占めている。その卓越したエスケープ能力と、フィールドで思い切ったプレーをする自信は、中国人選手には珍しい。そのため、戴資迅は大きな注目を集めている。留学の噂もあったが、深センのチームが彼を放出しなかったため、留学は実現しなかった。
国内メディアによると、戴偉軍は深圳との契約問題が原因でリーグ・アンのチームでプレーするチャンスを逃したという。一方、ベルギーのチームが彼に興味を示したが、欧州の移籍市場が閉鎖されたため、戴維軍は当分の間、構想外となっている。そのリーグ1のチームとは、中国のオセールかもしれない。降格しそうなチームであるオセールには、背後にある中国系のバックグラウンドのおかげで、中国人選手を招聘する伝統がある。国内企業はヨーロッパのクラブに投資することで中国サッカー界に恩返しをしたいと考えているが、残念ながらオセールは中国人選手の獲得に成功していない。
深センのチーム事情は誰もが知っており、解散の可能性の方が高い。しかし、解散しようがしまいが、戴資迅は今年、海外留学の夢を叶えることはできない。深センのチームが解散しなければ、23歳のサッカー日本代表MFはまだチームとの契約関係が残っている。たとえ滞納があったとしても、戴偉軍がフリーに戻りたいのであれば、深センでプレーしなければならない。もし深センのチームが解散となれば、戴冠は一刻も早く新しいクラブを見つけなければならない。留学を選んだ場合、留学を終えるのは夏のウインドウまで待たなければならず、少なくとも8月まではフィールドにデビューできない。
加えて、今年のアジア大会では、U24アジア大会チームの絶対的主力である戴資迅が練習や大会を欠場する可能性は低く、アジア大会の影響で同チームでのプレー時間も遅れるとの見方もある。その結果、戴冠の今年の海外留学の夢は叶いそうにない。彼は来年1月のウィンターウィンドウで中国を離れる可能性が高く、24歳で留学する方が適切だと思われる。全体として、戴冠は深圳との契約で大きな損失と遅れを被ったが、それでも彼は明るい未来に期待している。