2021年の中国スーパーリーグ(CSL)第4節、滄州ライオンズ対広州の試合中、忘れられない感動的な映像があった。元エヴァグランドのスター選手、ムリッチが試合後、スタジアムを手を振りながらエヴァグランドのファンに感謝の意を表したのだ。
5月9日、広州恒大は滄州ライオンズを90分の戦いで2-0と下し、開幕から4試合で2勝1分け1敗の勝ち点7を積み上げた。この試合、ムリッチは滄州ライオンズのキャプテンとして、35歳にして先発出場しただけでなく、全試合に出場した。
チームの中盤の中心であるムリッチは、かつてのボスにとって大きな脅威であり、加齢によってかつてのスピードとキレは失われたものの、プレースタイルはより成熟し、賢明になっている。
試合後、主審が試合終了の笛を吹き、ムリッチはチームメイトのアイバーソンとサイドラインへ歩いて行き、話をした。この間、ムリッチはトレードマークの笑顔を見せた(上の写真)。
ムリッチはまず2010年から2014年までエバーグランデに所属し、2017年後半に再びエバーグランデに戻ってさらに半年間プレーした後、セントラルリーグの梅仙鉄漢に移籍し、2019年1月に現在の石家荘永昌に加入して現在に至っている。
ムリッチにとって、現在の広州恒大には見慣れない顔が多い。ベテランの鄭芝、ガオラット、アラン、廖力生、劉天采、アッカーソン、そして姜光泰を除けば、デビューしたばかりの選手たちはおそらく知らないだろう。交代で入った選手も含めれば、黄博文は見慣れた顔だし、何超などはエバーグランデを退団した後に加入した選手だ。
エバーグランデを退団して以来、ムリッチは長らく広州に戻ってプレーすることはなかった。エバーグランドのファンは彼が再び広州に戻ってくることを心待ちにしていたが、ついにその日がやってきた。
試合後、ムリッチはエバーグランデ・ファンのスタンドに歩み寄り、観戦に来てくれたスタジアム周辺のエバーグランデ・ファンに感謝の意を表した。(上の写真参照)ムリッチは右手を上げ、歩きながら静かに手を振って感謝の気持ちを表した。スタンドのエバーグランデファンも自分の声援を恨まず、誰もがこの「エバーグランデ王朝」の功労選手に拍手で応えた。
前節は天河スタジアムで元エヴァグランドの高林が涙を流したが、今節はムリッチがエヴァグランドのファンに挨拶する番だ。かつての選手たちが去り、他チームの選手として戻ってくるのを見ると、エバーグランドのファンは複雑な気持ちになる。