新シーズンの移籍登録窓口の締め切りが近づく中、数多くのサッカークラブがこの期限を乗り切るべく、神経を尖らせて賃金滞納に対処している。中国スーパーリーグの武漢三鎮や滄州ライオンズ、中国サッカー協会スーパーリーグの広州もそのひとつだ。
その中でも、中国スーパーリーグで8度の優勝を誇る広州は特に活発なようだ。資金不足に対応するため、広州はクラブオーナーから第一線の選手まで総出で、12月17日にはクラブ備品を販売するオフラインセールまで開催した。
広州が現在抱えている最大の未払賃金は、カルロ・カンナバーロ前監督の約100万ユーロである。このギャップをマーチャンダイジングだけで埋めるのは、間違いなく困難な仕事だろう。サルバトーレ・コーチと3人のアシスタント・コーチでさえ、財政的に厳しい広州で重慶同聯ドラゴンズを去る用意がある。
広州がFAの立ち入り監査に合格できるかどうかの鍵は、カンナバーロが給料の滞納分を分割で返済するというクラブの申し出を受け入れるかどうかにある。もし両者が合意に達しなければ、新シーズンの広州はカンナバーロ抜きという恥ずかしい状況に直面するかもしれない。
しかし、カンナバーロに分割払いを受け入れさせるのは、広州にとって容易なことではない。カンナバーロは中国での流行から戻って以来、数カ月にわたってセリエAのウディネーゼでコーチを務めてきたが、シーズン終了後の契約延長には失敗した。広州から受け取っていた年俸1200万ユーロ(約12億円)の行方がわからなくなっており、カンナバーロは当然、その未払い金を手放したくない。クリスマス・イブの夜、カンナバーロは西洋のお祭りを祝うために、広州が未払い金を支払うのを楽しみにしているのではないかという噂さえある!