バルセロナ戦に敗れたとはいえ、リーグ戦の成績は上々で、トップ4は揺るぎない。
しかし今節、アトレティコ・マドリードはベルナベウに乗り込み、最近絶好調のレアル・マドリードと対戦する。両チームは少し前のコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)で激突しており、今でも両チームのファンの間では熱い議論が交わされている。
グリーズマンら攻撃陣は徐々に調子を取り戻しつつあるが、MFデ・ポールの負傷はアトレティコの中盤の強さに影を落としている。
中盤の空席とグリーズマンの独走
アトレティコの中盤は、チームの攻撃と守備の要であるデ・パウルの不在だけでなく、若手のバリオスの経験不足、ヴィツェルのスピードの限界、サウールの不調など、ローテーションの問題に直面しており、その穴を埋めるのは至難の業だ。
シメオネの戦術的な微調整も物議を醸した。グリーズマンだけを伝統的なストライカーとして起用し、ロレンテとカラスコは脇役に回ったのだ。アトレティコは前線にフィジカルの強さを欠き、素早いカウンターアタックに優れているにもかかわらず、デ・パウルのような素早いパスのプロペラを欠いているため、攻撃面での効率性に最大の疑問符がつく。
試合開始時、シメオネはロレンテとグリーズマンのコンビを前線で組ませたが、ロレンテは前線でプレーするだけでなく、しばしば中盤に下がって守備をアシストし、アトレティコを攻守に柔軟なものにしていた。
スタッツを見ると、ロレンテとグリーズマンの守備への関与が8分間を通して目についた。前線のロレンテとモリーナのコンビネーション、そして中盤の流動性によって、アトレティコは攻守両面でより効果的なプレーができた。
この試合で、アトレティコの攻撃がエルモソのロングパスに頼らなくなった代わりに、中盤の機動力を生かしたショートパスの成功率が上がったことは注目に値する。
選手のポジション図を見ると、中盤の選手は通常フリーで平行に動く。
ロレンテは中盤の右サイドでモリーナとマッチしようとする。
カラスコは左サイドや前線でも期待される選手で、前への突進力がアトレティコにバリエーション豊かな布陣をもたらす。
前線に高さがないアトレティコは、1分にモリーナがクロスを上げるなど、サウールのスクランブルを利用してクロスを上げる。分のモリーナのクロスはサウールの高さを生かしたものだった。
カラスコが左MFに入ったのも、レアル・マドリーのカルバハルへのハイプレスとアセンシオのロングレンジシュートの脅威に対応するためであり、アトレティコのフォーメーションはやや3センターバック寄りになった。
アトレティコはパス攻撃を多用し、徐々に脅威を見せる。5分には、モリーナのクロスをバルベルデがハンドボールと判定したが、マンサーノ主審はこれを容認した。