前節のリーズ・ユナイテッド戦では、カンセロはイエローカードをもらって出場できなかった。しかし、ニューカッスルとのオイルダービーでは、右サイドバックのポジションを守り、デビューを果たした。彼はその名に恥じず、再びピッチで最も輝くスターの一人となり、チームの勝利に貢献した。試合開始からわずか5分後、カンセロは本人も予想していなかったアシストを決めた。ジンチェンコがピッチの上にクロスを送り、カンセロが前に出てゴールを狙ったが、ニューカッスルのDFとキーパーのミスで、ディアスにゴールを許してしまったのだ。
最初のゴールは相手のミスの結果だったかもしれないが、2点目はカンセロの技術力の高さを存分に見せつけた。センターサークル付近でボールを持ったカンセロは、ニューカッスルのDFを次々と抜き去り、ペナルティエリア手前で再び相手DFを巧みにかわし、わずかなアジャストの後、相手キーパーを唖然とさせるワールドウェーブを炸裂させた。セント・ジェームズ・パークは静寂に包まれ、カンセロは自らの力でシティに勝利をもたらしたと言えるが、そうでなければ、前半のニューカッスルの猛攻はシティにとってかなりの脅威となっただろう。
このアシストにより、カンセロのプレミアリーグでのアシスト数は4となり、過去2シーズンのプレミアリーグでのアシスト数を上回った。今シーズン、カンセロは全コンペティションで7つのアシストをチームメイトに与え、これはカンセロのキャリアハイである。ゴールと合わせると、カンセロは今シーズン、リース・ジェイムズとアーノルドに次いで3人目となるダブルゴールを達成したことになる。グアルディオラ監督率いるチームのディフェンダーが1シーズンで10ゴール以上に直接関与できたのは、2013/14シーズンにバイエルンのDFアラバが達成したのが最後だった。
この試合での見事なパフォーマンスにより、カンセロはプレミアリーグ公式のプレーヤーズ・オブ・ザ・マッチに選ばれた。実は、カンセロはリーガ・エスパニョーラとセリエAでプレーしたことがあるが、その成績は平凡だった。年前にマンチェスター・シティに移籍してからも、当初は優秀とは言えなかった。しかし、グアルディオラがウイングバックをフルバックに育て上げると、カンセロの攻撃のポテンシャルは爆発した。今シーズン、左サイドバックでも右サイドバックでも、カンセロのパスとシュートは常にシティの攻撃の脅威となっている。カンセロの体には、前シーズンのデ・ブルイネの影が見えるようだ。マン・シティがリーグ戦とチャンピオンズリーグで無敵の強さを誇っているのは、カンセロの素晴らしいプレーのおかげである。