フランスは7月10日午前3時(日本時間)、ヨーロッパリーグ準決勝でスペインと対戦する。試合前、フランス代表のディディエ・デシャン監督が記者会見に出席し、さまざまな問題について見解を述べた。
まず、スペインの中盤についてコメントを求められたデシャンは、スペインチームの中盤は、特にロドリのような不可欠な選手を擁する強さがあるところだと語った。スペインの中盤トリオは優れたテクニカル・コントロールが可能で、攻撃面でも大きなポテンシャルを持っていると述べた。さらに、スペインチーム全体が見せたコントロールは、ほとんどすべての対戦相手に感銘を与えたと称賛した。
デシャンは、今年のユーロでのフランス代表GKミニャンの傑出したパフォーマンスを高く評価した。彼は、ミニョンが非常にレベルの高いGKであり、空中戦でも地上戦でもゴールライン上で素晴らしいパフォーマンスを見せていると考えている。同時に、ミニョンのボールコントロール能力も非常に高く、チームにとって重要な保証になると指摘した。
前節のポルトガル戦でムバッペが交代を要求したことについて、デシャン監督は「ムバッペは110分近くプレーしたばかりで、延長戦をプレーするのは彼にとって少し無理があった」と述べた。ムバッペのようなスター選手を無理に出場させる必要はない。ムバッペが調子を取り戻すために、チームはあらゆる手を尽くしてきたと明かし、ムバッペがこれからの試合でベストを尽くすことを信じていると語った。同時に、背中や鼻の怪我など、ムバッペが最近苦しんでいる怪我の問題にも触れ、これらの要因がムバッペにある程度の影響を与えているとの考えも示した。
デシャンは、ラポルテがスペイン代表でプレーすることを選択したことについて、後悔はしていないと語った。彼は、ラポルテが自分の選択をしたこと、そして何よりも彼が幸せであることを信じている。チームの目標は試合に勝つことであり、選手の国籍選択にこだわることではないと強調した。
さらにデシャンは、怪我から回復したルーカス・エルナンデスが試合を見に来るというニュースも明かした。ルーカスはチームのことをとても心配しており、何度か話をしたという。ルーカスがベストを尽くすと信じており、早期復帰を心待ちにしているという。
フランス代表のストライカー、ジルーの出場時間についてデシャンは、試合内容や対戦相手に応じて選択する必要があると語った。ストライカーが多いからといって必ずしもチームの効率が上がるわけではなく、実際の状況に応じて臨機応変に対応する必要があると強調した。明日の試合では、これが非常に重要になるとも語った。
最後にデシャンは、フランスのプレーに退屈しているという批判に対し、ユーモアを交えて反論した。観客は退屈なら試合を見ないという選択肢もある、としながらも、フランスチームが感情を共有し、フランス国民を自分たちの活躍で喜ばせることができることを強調した。また、今回のユーロで過去に比べてゴールが少ないのは一般的な現象であり、フランス代表だけの問題ではないと指摘した。