ユーロ準決勝のフランス対スペイン戦が終了し、フランス代表のディディエ・デシャン監督が試合後の記者会見に臨み、チームのパフォーマンスを詳細に振り返り、総括した。デシャン監督はメディアのカメラに向かい、この重要な試合でチームが直面した問題を率直に指摘し、今後の展望を述べた。
まず、デシャンはチームの主力選手、特にムバッペとグリーズマンの不調について語った。デシャンは、シーズン終盤の疲労と負傷により、これらの選手がベストパフォーマンスを発揮できなかったことを認めた。敗戦の言い訳はしないと強調したものの、チームの準備不足、特にシュマイニとパメカノ・ユウの体調が万全でなかったことも露骨に指摘した。
チームの攻撃力不足について、デシャン監督は「以前から攻撃力は見せていたが、スペインとの試合では明らかに力を出し切れなかった」と語った。デシャンは、チームが深いパスワークに欠け、攻撃効率がある程度制限されていることを認めた。
将来について尋ねられたデシャンは、非常に慎重な様子だった。準決勝で負けたばかりで、個人的な残留や去就について話す時期ではないという。彼は、フランスサッカー連盟の会長がチームの将来について明確なプランを持っていると信じており、連盟の決定を尊重することをほのめかした。
デシャンは今回のユーロ遠征を総括し、スペインのパフォーマンスを高く評価した。スペインは非常に強いチームであり、ボールコントロールとパスワークにおいて非常に高いレベルを示していた。フランスチームもベストを尽くしたが、このような相手を前にすると、まだ少し力不足に見える。デシャン監督も「サイドへのパスはもっとうまくできたはず」と指摘したが、深いパスが十分に出なかったことが、攻撃を封じられた大きな原因のひとつだ。
チームのスタイルについてデシャンは、フランスは慎重で守備的なチームではなく、優れた守備力を持ち、攻撃面でも強さを発揮したいと強調した。しかし、さまざまな制約があるため、試合のニーズに適応するために調整を余儀なくされた。とはいえ、デシャンはチームの守備のパフォーマンスには満足しており、重要な場面でプレッシャーに耐えることができたと感じている。
最後にデシャンは、ムバッペがマスクを着用しないという決断についても言及した。マスクの着用はムバッペに問題を引き起こし、ムバッペはマスクをしない方が快適だと感じたという。これはチームの攻撃効率に一定の影響を与えたが、デシャンはまた、ムアニのゴールによって示されたチームの闘志と決意を認めた。